【3月15日 AFP】(更新、写真・図解追加)ニュージーランド南島のクライストチャーチ(Christchurch)で15日、2か所のモスク(イスラム礼拝所)を狙った銃乱射事件が発生した。警察当局は容疑者4人の身柄を拘束し、複数の手製の爆発物を処理したと発表し、かなりの数の死傷者が出ているとの見解を明らかにした。

 銃撃があったのは市内中心部と郊外にあるモスクで、2か所とも金曜午後の礼拝で混雑しており、事件発生時にはバングラデシュのクリケットチームの選手らも訪れていたという。

 マイク・ブッシュ(Mike Bush)警察本部長は「男3人と女1人の計4人の身柄を拘束した」と発表し、かなりの数の死傷者が出ていると明らかにした。

 また容疑者たちの車両に手製の爆発物とみられるものが発見されたが、軍によって処理されたという。

 現地メディアの報道によると、少なくとも9人が死亡。一時クライストチャーチ市内は封鎖の措置が取られたが、現在封鎖は解除されている。

 現場にいたパレスチナ人男性は匿名でAFPの取材に応じ、男性が頭部を撃たれたのを見たと述べ、「3発立て続けに銃声が聞こえ、その約10秒後にまた銃声がした。あんなに素早く引き金を引くことはできず、オートマチックだったはずだ」と語った。

 また別の目撃者はニュースサイト「stuff.co.nz」に対し、モスクで祈りをささげていた時に銃声が聞こえ、外へ逃げたら歩道に妻が倒れて死んでいたと語った。また、複数の子どもが撃たれるのを見たという目撃者もいるという。

 ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は事件について、「ニュージーランドにとって最も暗い日」と表現した。(c)AFP