■脅威論や悪用の懸念も

 今のところ、記者とロボットは助け合っているようにみえる。だが、いつの日か、AIが制御不能となったり、記者の仕事を奪ったりするのではないかという懸念は拭い切れない。

 人工知能研究非営利団体オープンAI(OpenAI)の研究者らは2月、非常に優れた自動文章作成プログラムを開発したと発表したが、悪用されることへの懸念から詳細は非公開としている。

 研究者らは、このプログラムが偽ニュースを作成したり、他人になりすましたり、ソーシャルメディア上で偽情報を自動的に作成したりするなど、不正な目的に利用される恐れがあると説明している。

 だが、データジャーナリズムを専門とする米ニューヨーク大学(New York University)教授、メレディス・ブルサード(Meredith Broussard)氏は、今すぐロボットが報道機関の編集部を乗っ取るような脅威はないと語る。

 多数の報道機関がAIを積極的に採用しているが、今のところ大半は「最も退屈な」記事を扱っていると、ブルサード氏は指摘した。(c)AFP/Rob Lever