【3月13日 AFP】ブラジルの人権派市議マリエル・フランコ(Marielle Franco)氏が昨年殺害された事件で、容疑者の2人がジャイル・ボウソナロ(Jair Bolsonaro)大統領と接触していたとされる指摘について、警察当局は12日、偶然だとする見解を示した。事件への関与の有無をめぐり、ボウソナロ大統領には厳しい目が向けられている。

 容疑者は2人とも軍警察の元警官。1人は過去に軍警察を解雇されたエルシオ・ビエイラ・デ・ケイロス(Elcio Vieira de Queiroz)容疑者(46)で、フェイスブック(Facebook)のアカウントにボウソナロ大統領と一緒に撮影した写真を投稿していた。問題の写真はすでに削除されているが、ソーシャルメディア上で広く拡散された。ボウソナロ大統領はこの写真について、軍警らと撮ったたくさんの写真の一枚にすぎないとしている。

 また軍警を退役したロニー・レッサ(Ronnie Lessa)容疑者(48)には、銃弾13発を撃ってフランコ氏と運転手のアンデルソン・ゴメス(Anderson Gomes)氏を殺害した疑いが持たれている。

 レッサ容疑者はボウソナロ大統領がリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に滞在する際に使用している共同住宅に同じく住んでいたが、警察はこれについて単なる偶然だと述べた。

 ボウソナロ氏は昨年10月、大統領選に当選した際、この共同住宅の前に集まった大勢の支持者と勝利を祝っている。

 また警察幹部は、レッサ容疑者の娘とボウソナロ氏の息子が交際関係にあるとの情報について記者から問われると、事実だが現時点で警察は重視していないと答えた。

 昨年3月14日に銃殺されたフランコ氏はレズビアンの黒人女性で、黒人や同性愛者の権利を推進する活動家だった。警察の残虐行為を真っ向から批判し、貧困層の保護に尽力していた。

 12日に容疑者2人が逮捕されるまでのほぼ1年間、捜査には進展がみられていなかった。(c)AFP