【3月22日 東方新報】2019年蘇州(Suzhou)国際観光展が10日まで開かれ、世界のさまざまな国が中国の観光客誘致に向けた説明会を開催した。中国国際放送局(CRI)が報じた。

 中国文化・観光部の統計によると、2018年に中国で国内観光に出かけた人数はのべ55億人に達している。平均すると、毎年1人当たり4回観光に出かけていることになり、中国がすでに「国民みな観光」というべき時代を迎えていることがわかる。また、同時期に海外旅行に出かけた中国人の数はのべ1億5000万人に上り、中国は世界で最大の観光客送出国となっていることから、より多くの新興観光地が中国市場に注目し、なかば争奪戦の様相を呈している。

 最近ではこうした各国による観光客の争奪戦のほか、一部の中国人が海外に進出し観光市場の開拓に着手している。例えば、蘇州に住む呉中恵(Wu Zhonghui)さんは、日本を旅行した際に宿泊難の状況を目にしたことから、自ら京都で民泊業務を展開し、今では毎月約70万元(約1161万円)の収入を得るようになっているそうだ。

 呉さんは、「自ら業務を展開することで中国人観光客が日本の日常生活を体験するとともに、地元の人との文化的なトラブルを避けることもできる。今後は新たなサービスを提供し、中国人観光客にこれまでにない新鮮な旅を体験してもらいたい」と語った。(c)東方新報/AFPBB News