【3月13日 AFP】ボーイング(Boeing)の737MAX型機が5か月間で2度の墜落事故を起こしたことを受け、欧州連合(EU)の欧州航空安全局(EASA)は12日、欧州空域での同型機の運航を禁止すると発表した。同型機の運航を停止する国は増えており、航空機世界最大手のボーイングには安全性証明を求める圧力がかかっている。

 インドネシアでは昨年10月、ライオン航空(Lion Air)が運航する737MAX8型機が墜落し、乗客乗員189人が死亡。今月10日には、エチオピア航空(Ethiopian Airlines)が運航する同型機がケニアの首都ナイロビに向けて離陸した直後に墜落し、35か国の出身者を含む乗客乗員157人全員が死亡した。

 両事故の関連性を示す証拠は今のところ見つかっていないが、EASAは「調査の初期段階にある現在、類似の原因が両事案に寄与した可能性は排除できない」とし、関連する2モデルの運航停止を発表した。

 英仏独の3か国はEASAの発表に先立ち、それぞれの領空で737MAX型機の運航を禁止する措置を取っていた。さらにインド民間航空省、トルコ航空(Turkish Airlines)、格安航空会社のノルウェジアン・エア・シャトル(Norwegian Air Shuttle)、韓国のイースター航空(Eastar Jet)、南アフリカのコムエアー(Comair)も同型機の運航停止を発表している。

 ボーイングは同型機に安全上の問題はないと説明しており、米航空各社は今のところボーイングに対する信頼を維持しているもよう。米連邦航空局(FAA)は737MAX8型機の運航停止措置を講じていないが、ボーイングに対し同機の設計変更を要請している。(c)AFP