【3月25日 東方新報】「微信(ウィーチャット、WeChat)は一つの生活方式だ」。この広告文が初めて大衆の面前に現れた時、多くの人は疑問に感じたものだが、今や10億人のユーザーを擁するウィーチャットは、人々の生活のあらゆる面に深く浸透し、就職活動に使う人も少なくない。

 2018年にウィーチャットのミニプログラムが前年比で75%増となる182万件の就業機会を提供し、直接的就業機会が70万件に上ったことなどがわかった。ウィーチャットと中国信通院(CAICT)などが発表した「ウィーチャットの就業影響度報告書」で明らかになった。

 ウィーチャットのミニプログラムは2017年に運営を開始してから2年間で、飛躍的な発展を見せている。データによると、ウィーチャットのミニプログラムは現在100万本あり、200の業界を網羅している。2018年に創造した商業価値は5000億元(約8兆2960億円)に上るという。

 ミニプログラムは学びやすくて低コスト、開発時間が短いなどの理由で開発者らに支持されており、就業を進める重要なツールになっている。ミニプログラムが提供する就業方式は柔軟で、時間や場所の制約を受けない。技術的な手段で都市と農村の就業格差を取り除き、デジタル分野での労働を紹介することで就業のハードルを引き下げ、収入源を増やすことができる。

 ミニプログラムは就職のハードルを引き下げると同時に、起業家らのために幅広い現金収入の道を提供している。中でも、著名な「黎貝卡的異想世界(Becky's Fantasy)」の成功物語は、ミニプログラム開発者の中で言い伝えられている。

 2014年にファッション公式アカウントを創設した「黎貝卡的異想世界」は、革新的な内容で多くのファンを引き付けている。「Becky」ブランドのミニプログラムは2017年末に運営を開始し、7分間で売上100万元(約1660万円)突破の記録を残した。

 科学技術が飛躍的に発展する現在、ウィーチャットのミニプログラムを代表とする新興のインターネットツールは、就業方式の変化を促進し、新たな求職ルートを作り上げ、起業の活力を生み出している。この新たな生態系の中で、新たなサクセス・ストーリーがまた次々と生まれて来るのだろう。(c)東方新報/AFPBB News