【3月13日 東方新報】中国からの技能実習生76人を乗せた飛行機が10日早朝、東京・羽田空港(Haneda Airport)に到着した。うち29人は、山東省(Shandong)の貧困地域の農村から、日本の華人企業から招へいを受け来日した人たちだ。この日は、駐日中国大使館や在日華人企業・団体、日本の地方自治体などが空港に出迎え、実習生の歓迎会を行った。

 今回の活動は、駐日中国大使館が進める「在日華人による貧困撲滅のための公益活動」の最初のプロジェクトとして、実施された。駐日本中国大使館が提案し、在日華人団体と労務派遣業務に従事する華人企業が共同で実施している。

 現在、「脱貧攻堅戦(貧困脱出)」を推進する中国政府は、労働者を海外での出稼ぎに送り出すことが貧困脱出の選択肢の一つになっている。さらに、日本の少子高齢化による労働力不足も深刻で、外国人の労働力も必要とされている。このような状況のもと、日中両国で密接な協力を進め、日本は長らく重要目的地になっている。

 中国の詹孔朝(Zhan Kongchao)総領事は、「貧困家庭の労働者たちが『技能実習生』として来日し、日本の先進的な技術やマネジメント経験を学ぶだけでなく、より高い収入を得て『1人の渡航で家族全員が貧困から脱出』という効果を得ることができる。6か月後には、貧困地域からさらに約100人の労働者が日本で就業する予定だ」と説明する。

 今回、来日した技能実習生の盧伝路(Lu Chuanlu)さんは、「海外で働くことは、貧困地域の農村から来た若者にとって非常に貴重な機会。国内の出稼ぎと違うところは、収入増だけでなく、技能を学びながら自身の視野をさらに広げられる。お金は尽きることはあっても、アイデアや知識は尽きることない貴重な財産です」と話した。(c)東方新報/AFPBB News