■「個人情報がいつ、どのように収集利用されているか大半の人は気付いていない」

 ファーウェイがあからさまに宣伝しているのが中国の例だ。同国では、「全警察署に独自のビデオ監視システムが備えられている」。同社の製品によって中国当局は、タクシーから空港、スタジアム、果ては一般市民が個人の携帯電話で撮影した写真まで、膨大な量の映像データを利用する機会を手に入れた。

 HRWの今年の報告書は、中国政府が国内で大衆監視を拡充し、DNA情報や音声サンプルなどの詳細な生体認証データを広範囲に収集して「社会統制を強化している」ことも詳しく指摘。「こうしたシステムが、法律面でも実際面でも、個人情報を保護することなく配備されており、多くの場合、人々は自分の個人情報が収集されていることも、どのように利用・保管されているかも気付いていない」と警鐘を鳴らしている。(c)AFP/Sophie Pons