【3月12日 Xinhua News】中国福建省で古代に製造された木造帆船は「福船」と呼ばれ、頑丈で大きく、安定性に優れるなどの特徴から、長い航海に適していた。

 福安市は同省の重要な船舶修理・製造基地の一つとなっている。同市の伝統的な木造帆船も「福船」と呼ばれてきた。その製造技術は福建省の民間に伝わる貴重な文化遺産となっているが、こうした古くからの手仕事による造船技術と船舶文化は、現代的な造船業の発展につれ、次第に人々の記憶から消えつつある。

 福建省民間工芸大師の称号を持つ福安の造船職人、鄭文祥(Zheng Wenxiang)さんは76歳。木造帆船の設計と製造に従事して60年近くになる。見習いから始め、閩東(びんとう)造船廠など多くの造船所で技術者として勤めた。(c)Xinhua News/AFPBB News