ベネズエラ首都への「全国的なデモ行進」呼び掛け、グアイド氏
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【3月10日 AFP】南米ベネズエラの野党指導者、フアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長(35)は9日、窮地に立つニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領への退陣圧力を強めようと数千人が集まったデモで、首都カラカスに向かう全国的なデモ行進の計画を発表した。
50か国以上からベネズエラ暫定大統領として認められているグアイド氏は、大勢の支持者の前で拡声器を振りかざし、「全州を遊説し、組織化を終えたら、全員が一緒にカラカスに来る日取りを発表する」と述べた。
さらに、国会に「国外においてベネズエラ国軍の任務を遂行することを許可し、又は国内において外国軍の任務遂行を許可すること」を認めている憲法に言及し、「しかるべき時が来れば」外国の介入を求める方針を明らかにした。また、一貫してベネズエラへの軍事介入の可能性を否定していないドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領をまねて「あらゆる選択肢を検討中だ」とも述べた。
当初はデモ会場でステージを設営しようとしたが、治安部隊の妨害を受けて3人が逮捕されたため、グアイド氏は車の上から演説することになった。
■停電の原因は「サイバー攻撃」と政権側
同国では7日夜から大規模停電が続き、当局が復旧に向けて奮闘する中、政治的圧力が高まっている。
マドゥロ大統領は支持者に対し、電力の約70%は復旧したが、完全に稼働していた発電機の一つを狙った新たな「サイバー攻撃」が起き、これまでの復旧作業の成果が台無しになったと述べた。
今回の停電は、近年の記憶にある限りベネズエラ最悪・最長のもので、同国の大部分がまひした。
ホルヘ・ロドリゲス(Jorge Rodriguez)通信情報相は停電の原因について、電力需要の80%を賄うグリ(Guri)水力発電所の主要な発電機の自動制御装置に対するサイバー攻撃だったと説明した。(c)AFP/Maria Isabel SANCHEZ