【3月9日 AFP】テニス、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)は8日、男子シングルス1回戦が行われ、四大大会(グランドスラム)通算3勝を誇るスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)は6-7(4-7)、6-3、6-3で予選勝者のダニエル・エヴァンス(Daniel Evans、英国)に競り勝ち、2回戦に進出した。

 けがや2度にわたる膝の手術を乗り越えて1年半ぶりにツアー復帰を果たし、現在は本調子を取り戻しつつあるワウリンカにとって、この試合は通算3度目のグランドスラム制覇を成し遂げた2016年全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)の3回戦で、4時間にわたるフルセットの死闘を演じたエヴァンスとの再戦となった。

 2017年大会で準優勝を果たしながら昨年は欠場を余儀なくされた世界40位のワウリンカは、同100位のエヴァンスを相手に最終セットでは第5ゲームで0-40から逆転するなど6本すべてのブレークポイントをしのぐと、5-3とリード奪った後はラブゲームで試合を締めくくり、2時間8分で勝利。2回戦では第29シードのマートン・フチョビッチ(Marton Fucsovics)と対戦することになった。

 先月のABNアムロ世界テニストーナメント(ABN AMRO World Tennis Tournament 2019)で、2017年の全仏オープンテニス(French Open 2017)以来初めて決勝進出を果たしたワウリンカは、「今年は特別な気持ちであることは間違いない。なぜなら、ここに戻って来られてうれしいからだ」とコメントした。

 2017年5月のジュネーブ・オープン(Geneva Open 2017)以来トロフィーを掲げていないワウリンカだが、オランダ・ロッテルダム(Rotterdam)で行われたABNアムロでの好成績で復帰が新たな段階に入ったといい、「プレーは好調なのにあまり優勝できていないという重圧を、少しはねのける大きな手助けとなった」と語った。

 その他の試合ではピーター・ゴヨブジク(Peter Gojowczyk、ドイツ)がアンドレアス・セッピ(Andreas Seppi、イタリア)を7-5、6-4で下し、先月のドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2019)で通算100勝を達成した第4シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)との2回戦に駒を進めた。

 ジャリッド・ドナルドソン(Jared Donaldson、米国)は6-3、7-5で伊藤竜馬(Tatsuma Ito)を下し、第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との2回戦に進出。アドリアン・マナリノ(Adrian Mannarino、フランス)は6-2、6-7(5-7)、6-1でテニス・サングレン(Tennys Sandgren、米国)を退け、次戦は第6シードの錦織圭(Kei Nishikori)に挑戦することになった。

 一方、今大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が2回戦から登場する中、第5シードのケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)は全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で2回戦敗退を喫してから引きずっている右肘のけがを理由に大会出場前に棄権を表明している。(c)AFP/Rebecca BRYAN