【3月6日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)は5日、決勝トーナメント1回戦第2戦が各地で行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は1-4でアヤックス(Ajax)に大敗。欧州での覇権が終わりを迎えるとともに、事実上のシーズン終了となった。

 試合は前半、ハキム・ツィエク(Hakim Ziyech)とダビド・ネレス(David Neres)のゴールでアヤックスが2点を先行すると、後半途中にもドゥシャン・タディッチ(Dusan Tadic)が3点目を奪取。その後レアルもマルコ・アセンシオ(Marco Asensio)が1点を返して勝ち上がりに望みをつないだが、直後にラッセ・シェネ(Lasse Schone)に巻いて落ちるFKをゴール上隅に決められた。

 第1戦では微妙な判定にも泣かされて1-2で敗れたアヤックスだが、この日はレアルの本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で相手を圧倒して会心の勝利を収め、2戦合計スコア5-3でベスト8入りを決めた。レアルとしては文句を言うことのできない完敗だった。

 レアルのダニエル・カルバハル(Daniel Carvajal)は試合後「こんなひどい気分は今までに経験がない。言葉では説明できないくらいだ」とコメントした。

「1週間で何もかも失った。しかも、どの試合もホームでだ。今夜は言い訳のしようもない。彼らの方が良かったし、突破にふさわしかった」「僕らには若い選手たちがいて、まだ伸びしろがある。シーズンが終わったのは間違いないが、これからもリーグで頑張り続ける。それが自分たちの義務だし、全員がプロフェッショナルでなくてはいけない」

 チャンピオンズリーグ3連覇中で、ここ5年で4回欧州王者に輝いていたレアルが決勝トーナメント1回戦敗退に終わったのは、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が加入した2009-10シーズン以来9年ぶり。昨季はロナウドが準々決勝でチームを救い、決勝ではギャレス・ベイル(Gareth Bale)がタイトルをもたらす活躍を見せたが、ロナウドはすでにクラブを去り、ベイルはこの日もベンチからのスタートだった。

 この1週間で、レアルはスペイン国王杯(Copa del Rey 2018-19)で敗退し、リーグ戦もFCバルセロナ(FC Barcelona)に勝ち点12差をつけられて事実上の終戦となると、自分たちのものだと信じていたはずのチャンピオンズリーグでもベスト16敗退が決まった。2018年11月にフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)前監督が解任され、サンティアゴ・ソラーリ(Santiago Solari)監督が就任した後は成績が上向いたものの、これで主要タイトル無冠がほぼ確定した。

 フロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長も、来季以降はもちろんのこと、シーズン終了までチームを任せる価値がソラーリ監督にあるかを判断する必要に迫られている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT