【3月4日 CNS】中国国家文物局によると、中国から流出していた文化財の引き渡し式がこのほど、米国インディアナポリス(Indianapolis)で行われた。「中国文化財輸入制限に関する政府間備忘録」が今年1月に中米間で再調印されて以降初めての文化財返還となる。2009年の備忘録の初調印から数えて3回目に当たり、今回が最大規模。

 今回返還された文化財は、米連邦捜査局(FBI)インディアナポリス支局が14年4月に押収した361点。中国国家文物局はこの文化財を非常に重要視し、専門家による鑑定を行ったのち米国側に返還を求めていた。米国国務省、FBI、中国国家文物局などの共同の努力で、全ての文化財の返還に米国側の同意が得られた。

 今回返還された文化財は多くの分野にまたがり、時代も長期間にわたる。調印式会場にはこのうち20点が展示された。

 国家文物局は近年、外交筋や司法協力、友好協議などを通じ、円明園(Yuanmingyuan)の獣首(えと十二支の動物の首、Shoushou)や大堡子山(Dabaozishan)遺跡の金の装飾品など、米国から流出した文化財約4000件を取り戻している。(c)CNS/JCM/AFPBB News