【3月4日 AFP】米国のジョン・ボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は3日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長とドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領との間で先週行われた米朝首脳会談について、双方で合意に至らず会談が失敗だったとの見方を否定した。

 ボルトン氏はCBSの報道番組「フェイス・ザ・ネーション(Face the Nation)」で、トランプ氏が北朝鮮から核戦力を廃棄するとの確約を得られなかったことは、「大統領が米国の国益を守り、高めたという意味で成功」と見なされるべきだと語った。

 ボルトン氏は、争点はトランプ氏の言う「大事業」すなわち完全な非核化を北朝鮮が受け入れるかまたはそれ以下の「われわれには受け入れ難い」ことのどちらかだったと説明。「大統領は自分の考えを断固として貫いた。大統領は金正恩氏との関係を深めた。米国の国益は守られており、私はこれを失敗だとは全く見ていない」と述べた。

 一方、民主党幹部はこの見方を退けた。米朝会談を「見事な失敗」と称した米下院情報特別委員会(House Intelligence Committee)のアダム・シフ(Adam Schiff)委員長はCBSの番組で、「大統領は多くを断念した、今回の米朝会談に臨み、金正恩氏の国際舞台での評価を高め、前回の米朝会談で軍事演習を断念しながらも、何も得られなかった」と指摘した。(c)AFP/Frankie TAGGART