【3月2日 AFP】(写真追加)北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は2日、ベトナムの初代国家主席のホー・チ・ミン(Ho Chi Minh)廟(びょう)を訪れた。その後、同国の駅で列車に乗り、中国へ向けて出発。不調に終わったドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との会談など、目まぐるしい展開を見せた一週間を締めくくった。

 金氏は、自身の名前と「ホー・チ・ミン国家主席を胸に」とのメッセージが刻まれた巨大な花輪のリボンを整えると、1分間ちかく頭を下げた。

 北朝鮮の建国者である故金日成(キム・イルソン、Kim Il-Sung)主席は、故ホー・チ・ミン国家主席と親しい間柄だったとされ、米国の支援を受けた南ベトナム政府との戦争の際には、ホー・チ・ミン氏に対して、戦闘機パイロットや心理戦の専門家らを派遣した。

 故金日成氏と故ホー・チ・ミン氏が共に写った写真は、北朝鮮の平壌にあるベトナム大使館外に置かれた掲示板に掲げられている。

 北朝鮮の最高指導者による同国への訪問は、金日成氏が同じく鉄路で訪越した1964年以来となる。

 金氏はその後、ベトナム北部の国境沿いに位置するランソン(Lang Son)省のドンダン(Dong Dang)駅から中国に向けて出発。AFP記者によると、金氏が乗車した装甲列車はゆっくりと発車し、中国を経由して北朝鮮の首都平壌へ戻る4000キロの長旅を開始した。(c)AFP