【3月4日 東方新報】スペイン・バルセロナで開催された世界最大の通信業界の大会「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」の今年のテーマは「インテリジェント・コネクティビティ(知能的接続性)」だった。中国国際放送局(CRI)が報じた。

 世界の主要な移動通信会社は大規模な出展場所を設け、最新技術や製品、ソリューションを展示した。大手メーカーはとりわけ、5G関連技術と製品に力を入れたことで、5G時代の扉が開かれようとしていることを強く感じさせることになった。

 国際電気通信連合(ITU)は、5Gネットワークに関係するすべての標準が決まるのは2020年になってからとしているが、今回のMWCでは、大手メーカーが競って5G携帯や技術を展示した。世界最大の会計事務所であるデロイトトウシュトーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の予測によると、今後数か月以内に約20社が5G対応型のモバイル製品をリリースし、通信事業会社25社が5Gのサービスを提供することになる。

 今大会では、中国企業の動向がとりわけ人目を引いた。中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)の5G折りたたみ携帯である「Mate X」は、発表されると同時に世界中のメディアの注目を集め、「未来から来た携帯」とも表現された。中興通訊(ZTE)、小米科技(シャオミ、Xiaomi)、オッポ(OPPO)などの中国企業とブランドが5G技術に基づく新たな応用、新たな設備を争って展示した。

 人々は5G時代の到来を待っている。しかし、新たな時代に通じる道は平坦でない。5G時代の実現には、広範な国際協力が必要だ。現時点で、多くの国や地域で2G、3G、4Gという複数の方式が共存しており、各国が5Gにランクアップするか、あるいは既存方式が撤廃される過程では、技術やコストなどの難しい問題に直面することになる。世界規模の協力を展開してこそ、人々の幸せのために5Gを役立たせるようにできる。ファーウェイは国際的な通信事業者30社以上と契約を結び、全世界向けに納品した5G基地局は4万か所を超えた。ZTEも全世界の通信事業会社30社と協力関係にある。

 5G時代を実現させるためには、公平公正で透明な秩序と環境が必要だ。隔離や障壁は、人々の共通の福利に悪影響を与える。スペイン経済紙の「エル・エコノミスタ(elEconomista.es)」(電子版)は、スペインの大手通信事業者であるテレフォニカ(Telefonica)総裁の「市場からネット関連施設のメーカー1社を排除すれば競争は緩和されるだろうが、設備とサービスの価格に影響が及び、最終的にはその影響がユーザーに転嫁される」との談話を引用した。(c)東方新報/AFPBB News