【2月27日 AFP】シリア北西部で昨年9月の停戦合意以降で最大規模の衝突が発生し、政府側と反体制派の戦闘員合わせて数十人が死亡、数千人が戦火を逃れるため避難を余儀なくされた。また北西部イドリブ(Idlib)県では26日、政府側による空爆で民間人2人が死亡した。在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が明らかにした。

 同監視団によると、空爆があったのはイドリブ県南部ハンシャイフン(Khan Sheikhun)近郊。今月9日以降に死亡した民間人は42人になったという。

 ハンシャイフンでは政府側による爆撃が激しさを増しており、昨年9月にロシアのソチ(Sochi)で停戦が合意されて以降で最大規模の避難民が発生している。

 国連(UN)のデービッド・スワンソン(David Swanson)報道官はヨルダン首都アンマンでAFPの取材に応じ、「ハンシャイフンを逃れた数千人の避難民の安全と保護について、国連は引き続き深く憂慮している」と述べた。

 デービッド氏によると、今月1日から21日までに男女と子ども合わせて7033人がハンシャイフンを脱出したという。

 2011年に始まったシリア内戦ではこれまでに36万人以上が死亡し、国民の半数以上が避難民となっている。(c)AFP