【2月27日 AFP】テリーザ・メイ(Theresa May)英首相は26日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐるEU側との合意案が英議会で再度否決された場合、離脱を最長で3か月延期することへの賛否を議会に問う方針を示した。ブレグジットの予定日が来月29日に迫る中、EU側との合意がないまま離脱を迎えることを避けるための動き。

 メイ首相は延期に反対する姿勢を堅持してきたが、閣僚の大量辞職が懸念されることや、最大野党・労働党から離脱をめぐる国民投票の再実施を求める声が上がっていることを受け、大きく方針を転換。延期に道を開いた。

 メイ首相は議会に対し、3月12日までに離脱合意案を採決にかける方針を示した上で、同案が否決された場合、14日に「短期間の限定的な」離脱延期への賛否を問うと表明した。

 その一方、首相自身は期日通りの離脱を望んでいることを強調。「われわれは断固として、合意案の可決と3月29日の離脱を目指すことに集中すべきだ」と述べた。

 延期が実現するには、3月29日までに英国を除くEU加盟27か国から全会一致で承認を得る必要がある。(c)AFP/Dmitry ZAKS