■「パーティーを台無しにする」

 ジョーンズHCは、英ロンドン南西部に位置するバグショット(Bagshot)の練習拠点でウェールズ戦のメンバー発表を行った後、「ご存知の通り、今週はウェールズのことばかりだ」「(レッド)ドラゴンズ(Red Dragons、ウェールズ代表の愛称)が羽ばたいている。そうだろう? だから、面白い試合になることは間違いない」と報道陣に話した。

 ジョーンズHCは、ガトランドHC率いる現在の布陣が「史上最強のウェールズ代表」であるとの確信は変わらないかと問われると、試合前に相手を挑発することはやぶさかでない様子で、「そんなことを言った覚えはない。ただ、大勢の見解をそのまま繰り返しているだけだ」と答えた。

「彼らは12連勝を目指しているところであり、その座を後にするウォーレンにとっては、(シックスネーションズのイングランド戦は)ウェールズ指揮官として最後の試合になる。だから、彼らにとって大事な一戦であり、大きな期待が寄せられている」

「その期待は彼らにとって追い風にもなるし、足かせにもなり得る。どうなるかは土曜日(23日)に分かるだろう」「ウェールズ代表は、非常に誇れる布陣と指揮官がいる。彼にとって最後の試合に臨めることと、パーティーを台無しにすることが楽しみだ」

 しかし、ウェールズ代表自体はおろか最も忠実なサポーターの中でさえも、現在の布陣が、黄金時代を築いた1970年代の同代表はもちろんのこと、シックスネーションズ全勝優勝(グランドスラム)を達成した2008年と2012年のチームより優れていると本気で主張する者は誰もいない。

 元アイルランド代表指揮官でもあるガトランド監督は、「史上最強のウェールズ代表という発言で私が把握しているのは、エディー・ジョーンズからのものだけだ」とすると、「他には聞いたことがない。だから私は、厚かましくもこのチームがウェールズ代表として史上最強であるなどと言うつもりはない。ウェールズ史上最強になるにはまだ程遠い」「そんなことを言っているのは彼だけだ」と語った。(c)AFP/Julian GUYER