■「宇宙最古の天体」

 ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)により撮影された画像から、科学者は宇宙には銀河が1000億個以上存在すると考えている。だが、その多くは非常に遠方にある古い銀河であるため、従来の検出技術では観測できない。

 今回LOFARによる観測で作製された地図には、DVD1000万枚に相当する量のデータが含まれているが、これは宇宙全体のわずか2%にすぎない。地図の一部は国際天文学誌アストロノミー&アストロフィジックス(Astronomy and Astrophysics)に掲載されている。

 LOFAR望遠鏡は欧州7か国に設置された電波アンテナのネットワークで、直径1300キロの大きさのパラボラアンテナに相当する。

 研究チームは、北天全域の高解像度画像の作成を計画している。これにより、1500万個もの未検出の電波源の存在が明らかになるという。

 タス氏は「宇宙最古の天体は約110億~120億光年前のものだ」「今後さらに、こうした天体を目にすることになるだろう」と話した。(c)AFP/Patrick GALEY