【2月19日 AFP】ベトナムの首都ハノイで来週開かれる米朝首脳会談を前に、北朝鮮代表団が中国からの鉄道路線を視察したことを受けて、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と会談する北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が列車または車で会場入りする可能性があるとの臆測が飛び交っている。

 会談を27・28日に控え、米朝両国は数回にわたり視察団を派遣しているが、移動や協議の詳細については両政府ともに口を固く閉ざしている。

 高官級外交協議の計画に詳しいベトナム関係筋が19日、AFPに対し匿名で明かしたところによると、北側の関係者数人が前日18日に、中国との国境付近を視察したという。

 同関係筋は「北朝鮮の代表団が18日、ランソン(Lang Son)市に入った。ハノイから車でやって来た」と語った。

 テレビ朝日(TV Asahi)は、北朝鮮の一行が対中国境付近の都市の鉄道駅を訪れた上、道路状況も視察したと報じている。

 ランソン市には空港がないことから、金氏が中国からベトナムまで長距離の陸路を列車あるいは車で移動する可能性があるとの臆測が出ている。

 平壌から中国・北京とランソンを経由してハノイ入りすると4000キロ近い距離があり、旅客列車を利用すれば60時間以上かかることも考えられる。

 ただ韓国・ソウルを拠点とするニュースサイトのNKニュース(NK News)はある情報筋の話として、金氏の専用列車は運行速度が遅いため、中国の高速鉄道網に支障を来す恐れがあり、「あまりに多くの問題」を引き起こしかねないと指摘している。

 別の選択肢としては、金氏が過去数度行っている北京までの列車移動の後に、空路でハノイ入りすることが考えられる。(c)AFP