【2月15日 AFP】青い毛むくじゃらの大きな怪物って、なーんだ? ──オランダ政府が公式サイトに掲載したその答えは、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)だ。

 英国政府のEU離脱方針が定まらない中、オランダのステフ・ブロック(Stef Blok)外相は14日、ふかふかの青い毛並みのモンスターの着ぐるみとのツーショット写真をツイッター(Twitter)の公式アカウントに投稿した。

 モンスターは赤い文字で「ブレグジット」と胸にプリントされた白いTシャツを着て、ブロック外相の机の上に横たわり、仕事を妨害してしている。ブロック外相は「お手上げだ」としぐさで示している。

 写真には「ブレグジットがあなたを邪魔したり、目の前で寝転がったりしないように気を付けて」と警告する文言が添えられている。

 オランダ政府筋はAFPの取材に「ブレグジットについて警告するためのちょっとした気取らないユーモアだ」と説明。モンスターの名前は「ブレグジット」だと明かした。

 怪物を「起用」した狙いは、英国がEUとの離脱交渉で合意に至らないまま3月29日を迎え「合意なき離脱」となった場合に、オランダ経済が受ける影響の大きさへの関心を高めることだという。

 青いモンスターはオランダ政府のブレグジット問題啓発サイト「www.brexitloket.nl」にも登場した。こちらの写真では、モンスターに膝上に座り込まれた女性会社員がパソコンに手が届かず困っている。

 このサイトでは「ブレグジット・スキャン(Brexit scan)」という機能で、企業がどんな影響を受ける恐れがあるかを確認できる。ブロック氏のツイートの後、この機能を利用した人は14日だけで約1600人に上り、昨年3月のサイト立ち上げ以降の1日平均利用者数の8倍以上を記録したという。(c)AFP/Danny KEMP