【2月13日 AFP】「華為技術(ファーウェイ、Huawei)のいない第5世代(5G)移動通信システムは、ニュージーランドのいないラグビーみたいだ」──ラグビー大国ニュージーランドが、中国の通信機器大手ファーウェイに5G通信網構築への参入を禁止したことに対し、ファーウェイ側は13日、大手新聞各紙に全面広告を掲載し、軽い皮肉のメッセージを送った。

 ニュージーランドの情報当局は昨年11月、「安全保障上のリスク」を理由に、同国における5G通信網にファーウェイの技術を使う計画を却下した。

 多くの国々では、ファーウェイの製品が中国当局のスパイ活動に使われるとの懸念から、ファーウェイを5G通信網から排除する動きが相次いでいる。一方、中国当局は「根拠がない」疑いだとしてこれを否定している。

 ファーウェイの現地法人、ファーウェイ・ニュージーランド(Huawei New Zealand)も不正を示す証拠はないと主張し、ファーウェイの排除によってニュージーランドは最高水準の5G通信網を使用する機会を失うことになると訴えている。

 同社はラジオ・ニュージーランド(Radio New Zealand)に対し、「ひねりの効いた方法でこのメッセージを伝えたかった」と述べ、「ラグビーのフィールド上だったら、ニュージーランドは2位とか3位であることを受け入れないだろう。5Gについても、そうした地位に甘んじるべきではない」と主張した。

 しかし、ニュージーランド政府はこれに動じていない。情報機関を監督するアンドリュー・リトル(Andrew Little)法相は報道陣に「彼らはほえたいだけほえればよい。だが、われわれはニュージーランドの国家安全保障上の利益のために決定しなければならない」と述べた。(c)AFP