【2月5日 AFP】北アイルランド出身の人気俳優、リーアム・ニーソン(Liam Neeson、66)は4日、友人がレイプされたことに報復するため、「黒人のろくでなし」を探して殺そうとしていたことがあると明かした。

 自身が出演するハリウッドのアクション・スリラー映画『コールド・パースート(Cold Pursuit)』のプロモーション中のニーソンは、英紙インディペンデント(Independent)が米ニューヨーク市のホテルで行った17分間のインタビューの中で告白した。

 ニーソンは、レイプされた女性の名前やレイプの起きた時期は明らかにしなかったが、被害女性から知らない男性からレイプされたこと、相手が黒人であったことを告げられると怒りに駆られ、すぐに無実の被害者となるべき男性を探し始めたと話した。

 パブから出てきた黒人が自分に対してけんかを売ってくれば相手を殺せると考え、「1週間か1週間半」ほどの間、重りを入れたこん棒を持ってその地域を歩き回ったという。

 ニーソンは、「いま振り返ると、恐ろしい、本当に恐ろしいことをしていたと思う」と話し、「このことは一度も話したことがなかった」と語った。
 
「厄介事(The Troubles)」と呼ばれる宗派間闘争の暴力が吹き荒れていた北アイルランドで育ったニーソンは、その時期に「報復は何よりも必要なものだ」と考えていたという。

 映画『コールド・パースート』は、息子を薬物犯罪組織に殺されたニーソン演じる父親が犯人らを追うストーリー。このテーマが、ニーソンが過去の秘密を告白するきっかけとなったとみられる。

 ニーソンの告白を受けてソーシャルメディアには非難の嵐が巻き起こった。ニーソンの名前は、ツイッター(Twitter)のロンドンのトレンドリストで2位にランクインした。(c)AFP/Dmitry ZAKS