【2月1日 AFP】ベネズエラの野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)氏(35)は1月31日、警察の特殊部隊が自宅に立ち入り、家族を脅したと明らかにし、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)政権を非難した。マドゥロ大統領の退陣を求めるグアイド氏に対しては、国際社会の支持が拡大している。

 国会議長のグアイド氏は先週、マドゥロ政権に真っ向から対立する形で暫定大統領への就任を宣言した。

 グアイド氏はカラカスのベネズエラ中央大学(Central University of Venezuela)で演説し、特殊部隊のFAESが妻のファビアナ・ロザレス(Fabiana Rosales)さんを尋問するため自宅にやってきたと明らかにした。

 ファビアナさんと共に演説に臨んだグアイド氏は、「FAESは私の家にとどまっており、ファビアナに面会を求めている。独裁政権はそれで私たちを怖がらせることができると思っている」と自信に満ちた様子で語った。

 マドゥロ氏は近年、国内で拡大する反体制派を弾圧し、複数の野党指導者を拘束している。

 欧州議会は31日、グアイド氏を暫定大統領として承認。石油資源が豊富にもかかわらず経済の破綻を招いたマドゥロ氏の失脚を狙うグアイド氏にとって、新たな追い風となった。

 グアイド氏に対して国際社会から支持が集まる一方、マドゥロ政権による圧力は続いている。グアイド氏は自宅から、マドゥロ氏に対する抗議デモの継続を求め、2日にも大規模デモを実施するよう呼び掛けた。(c)AFP/Maria Isabel SANCHEZ