【2月1日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は1月31日、首都ワシントンで前日から2日間行われた米中貿易協議で「目覚ましい進展」があったと評価した。一方、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席はトランプ氏に宛てた書簡の中で、貿易戦争の激化を防ぐ具体的な合意期限が1か月後に迫る中、両国関係は「重要な」局面にあると述べた。

 トランプ氏は2日目の協議終了後、ホワイトハウス(White House)で交渉担当者らに「諸君は2月上旬、交渉団と共に中国に行くことになる」と話した。米代表団は今月中国を訪問し、次の交渉が行われることになっている。

 貿易戦争の解決に向けた複雑な交渉のため劉鶴(Liu He)副首相率いる中国代表団がワシントン入りしていた。習氏はトランプ氏に宛てた書簡の中で、米中関係は「重要な」局面にあり、両国が互いを尊重し合いながら取り組みを継続していくことを希望すると述べた。

 米政府は、ホワイトハウスが言うところの保護主義や組織的な知的財産窃盗といった「不公平な貿易慣行」を終わらせるための抜本的改革に中国が同意する期限を3月1日に設定している。期限までに米中が合意できない場合、2000億ドル(約22兆円)分の中国製品に対する関税が現行の10%から25%に引き上げられることになる。

 米国側代表を務める通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー(Robert Lighthizer)代表は、進展はあったが「やるべきことは山ほどある」「私には成功を予想することはできないが、成功の可能性はある」と述べた。

 1月31日の協議では、構造的な問題や合意の実施方法について重点的に話し合ったという。 (c)AFP