【1月27日 AFP】18-19イタリア・セリエAは26日、第21節の試合が行われ、厳重な警備が敷かれたACミラン(AC Milan)とナポリ(SSC Napoli)の一戦は0-0のスコアレスドローに終わった。

 この試合では、ナポリのカリドゥ・クリバリ(Kalidou Koulibaly)が2試合の出場停止からメンバーに復帰した。クリバリは退場を宣告された1か月前、この日と同じサン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)でのインテル(Inter Milan)戦で、種差別的なチャントを浴びていたため、試合はスタジアム周辺に治安部隊が配備されるなど厳戒態勢の中で行われたが、スタジアム内では試合前にナポリを軽蔑する歌が聞こえた他は、特に何事もなく時間が進んでいった。

 ナポリのカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は「前回とはまったく別の雰囲気で、これこそ私たちがスタンドに望むものだ。すべてのファンに拍手したい」とコメントした。

 熱心なミランファンであるマッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)内相も、チケットの販売枚数や、スタジアム入場に制限をかけなかったのは賢明な判断だったと話し、ツイッター(Twitter)に「ミラン対ナポリ戦が、スタジアムの中でも外でも、穏やかな良い雰囲気で行われたことをうれしく思う」と書き込んだ。

 ピッチ内での目立った出来事は最後の30分に集中し、ナポリのファビアン・ルイス(Fabian Ruiz)が後半ロスタイムに微妙なハンドの判定で2枚目のカードをもらい、退場処分になると、アンチェロッティ監督が暴言による退席を命じられた。

 その他には両チームのゴールキーパーが好セーブを見せ、ミランのジャンルイジ・ドンナルンマ(Gianluigi Donnarumma)がホセ・マリア・カジェホン(Jose Maria Callejon)の6分のシュートを阻むと、ナポリのダビド・オスピナ(David Ospina)もマテオ・ムサッキオ(Mateo Musacchio)の至近距離からのボレーを防いだ。

 この結果、勝ち点1にとどまった2位ナポリは、翌日にラツィオ(SS Lazio)戦を控える首位ユベントス(Juventus)との差を8ポイントに縮めることしかできなかった。一方の4位ミランも、同都市のライバルであるインテルとの差を詰める機会を逃し、27日にアタランタ(Atalanta)と対戦するASローマ(AS Roma)に順位で抜かれる可能性がある。

 また両チームは、29日に行われるイタリア杯(2018-19 Italian Cup)でも再び顔を合わせる。

 他会場では、サンプドリア(Sampdoria)のファビオ・クアリアレッラ(Fabio Quagliarella)が4-0で勝利したウディネーゼ(Udinese)戦でゴールを挙げ、ガブリエル・バティストゥータ(Gabriel Batistuta)氏が持つセリエA11試合連続ゴールの記録に並んだ。

 次週に36歳となるクアリアレッラは、31分にPKを決めてバティストゥータ氏に肩を並べると、56分にもPKからこの日2点目を挙げた。試合後には「言葉がないよ。バティストゥータの名前を口にするだけで鳥肌が立つ」「毎試合、今回こそ止まるだろうなと思いながら、それでもここまで続いている」とコメントした。(c)AFP/Emmeline MOORE