■「今行動しなければ、コーヒー農業に輝かしい未来はない」

 キュー植物園のチームは、森林伐採と気温上昇によるコーヒー自然生育地の破壊がどのくらいのペースで進行したかを測定するために、エチオピアで記録された40年以上前までさかのぼる気候データを入手。分析の結果、野生のアラビカ種全体の3分の1近くが、保護区域外で生育していることが明らかになった。

「また、これらの保護区域の多くは今もなお森林伐採や侵入による脅威にさらされているという事実も得られているため、保護区域だからといって安全というわけではない」と、デービス氏は説明した。

 コーヒーの野生種と栽培種の両方がより容易に生育する助けとなるよう、政府は森林の保全と再生に取り組む必要があると、研究チームは述べている。

 ただ、デービス氏は、現在のところコーヒーは品不足にはなっていないと指摘。「コーヒー党としては、短期的には心配する必要はない」とした一方で、「われわれが言わんとしているのは、長期的には、この極めて重要な資源が失われないようにするために今すぐ行動しなければ、コーヒー農業に輝かしい未来はないということだ」と話した。 (c)AFP/Patrick GALEY with Manuel AUSLOOS in London