【1月13日 AFP】家族の元からタイへ逃れ、第三国への亡命を申請していたサウジアラビア人女性のラハフ・ムハンマド・クヌン(Rahaf Mohammed al-Qunun)さん(18)が12日、カナダのトロントに到着し、同国当局の温かい歓迎を受けた。

 赤い「CANADA(カナダ)」の文字の入った灰色のパーカーを着て、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のロゴが入った青い帽子をかぶりトロントに到着したクヌンさんを、カナダのクリスティア・フリーランド(Chrystia Freeland)外相が出迎えた。

 フリーランド外相は、クヌンさんが「カナダの人々に自分が到着したこと、元気であること、新しい国に来てとても、とても幸せだということを見てほしいと望んだ」と述べた。

 クヌンさんは、極めて保守的なサウジアラビアの、本人が虐待的だと話す家族から逃れて来た経緯をツイッター(Twitter)に投稿し、世界の注目を集めた。投稿は「#SaveRahaf(ラハフを救え)」運動を引き起こした。

 タイ当局は6日、クウェートからタイの首都バンコクに到着したクヌンさんを拘束し、サウジアラビアに送還しようと試みたが、世界中の関心が集まったことから方針を変え、クヌンさんを国連難民高等弁務官事務所に引き渡していた。

 その後11日になり、カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は、同国によるクヌンさんの亡命を受け入れると表明した。(c)AFP/Lars Hagberg