【1月10日 AFP】米ニューヨークを象徴する建築物の一つ、クライスラービル(Chrysler Building)が売りに出されていることが分かった。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。

 匿名の関係筋はAFPの取材に対し、報道が事実であることを確認した上で、現所有者であるアラブ首長国連邦(UAE)の投資会社ムバダラ・インベストメント(Mubadala Investment)と米大手不動産ティッシュマン・スパイヤー(Tishman Speyer)は、売却額を設定していないと明らかにした。

 マンハッタン(Manhattan)中心部にあるクライスラービルは、アールデコ(Art Deco)建築の傑作と評されている。

 ムバダラは2008年、同ビルの権益の90%を8億ドル(約870億円)で取得。1997年にビル全体を購入していたティッシュマン・スパイヤーが10%の持ち分を維持している。

 報道によれば、ティッシュマン・スパイヤーが当時支払った額は2億1000万〜2億5000万ドル(約227億〜270億円)だった。(c)AFP