【12月29日 AFP】中国税関総署は28日、同日までに米国産のコメの輸入を許可したと発表した。激しい貿易戦争を繰り広げている米中は、米側の追加関税率の引き上げを90日間延長した「一時休戦」状態にある。

 中国税関総署によると、輸入を認めるのは検査と検疫の基準を満たしたコメで、輸出業者の要件には、米農務省に登録され、米中の植物衛生基準を順守していることなどが含まれる。

 両国は1年以上前、米国産コメの中国への輸出を初めて可能にする植物衛生に関する協定に合意していた。

 激しさを増す貿易摩擦の解決を目指すドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は今月1日、20か国・地域(G20)首脳会議のため訪れたアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで首脳会談を行い、来年1月に米国が予定していた追加関税拡大を90日間遅らせることで合意した。

 その後、国営穀物備蓄企業の中国儲備糧管理総公司(シノグレイン Sinograin)は米国産大豆の購入を再開し、中国政府は米国製自動車および自動車部品に課している追加関税を来年1月1日から停止すると発表した。

 主要貿易相手国である米国との貿易摩擦で国内の景況感が悪化した中国にとっては、貿易戦争の休戦を維持し、問題を解決することは国の安定につながる。中国は27日、米中の貿易交渉官が来年1月に会合することを計画していると発表した。(c)AFP