【12月23日 AFP】(更新、写真追加)インドネシアで22日夜、津波が発生し、当局によるとこれまでに少なくとも62人が死亡、584人が負傷した。津波の原因は、アナック・クラカタウAnak Krakatoa)火山の噴火とみられている。当局が23日、明らかにした。

 国家災害対策庁のストポ・プルウォ・ヌグロホ(Sutopo Purwo Nugroho)報道官は「62人が死亡、584人が負傷し、20人が安否不明になっている」と述べた。

 最新の発表に先立ち、ヌグロホ報道官は23日朝、津波は22日午後9時30分(日本時間同11時30分)ごろ、南スマトラ(South Sumatra)州とジャワ島(Java)西端の沿岸に到達して数十棟の建物が倒壊し、「3地域で20人が死亡、165人が負傷、2人が安否不明となっている」と発表していた。

 当局によると、津波の原因は新月による大潮と、アナック・クラカタウ火山の噴火による海底での地滑りとみられている。ヌグロホ報道官は、同国の地質学当局が津波の原因を調査中とした上で、おそらく死者は増えるだろうと述べていた。

 アナック・クラカタウAnak Krakatoa、クラカタウの子の意)は、ジャワ島とスマトラ(Sumatra)島を隔てるスンダ海峡に位置する小さな火山島で、1883年に起きたアナック・クラカタウ火山の大噴火の半世紀後に海上に姿を現した。アナック・クラカタウ火山を含め、インドネシアには127の活火山がある。(c)AFP