■市場拡大の鍵は女性

 マット・トロイージさん(29)はスタジアムグッズの常連客で、約300足のスニーカーをコレクションしており、インターネット上での売買経験も豊富だ。レストランチェーンの「タオ・グループ(Tao Group)」で店長として働いているが、その給与の約半分に相当する年間2万5000~3万5000ドル(約275万~385万円)をスニーカーの取引で稼ぎあげる。

 トロイージさんは、勤務先のレストランで会うセレブたちを通じて、限定版スニーカーを入手することもあるという。取材時に本人が履いていたのは、1969年の人類史上初の月面着陸の記念日に合わせて発表されたナイキのスニーカーで、相場は1000ドル(約11万円)程度だという。

 スアジアムグッズのマクフィーターズさんは、高級スニーカービジネスの今後の成長の鍵は、もっと多くの女性を引き付けられるかどうかだと言う。「スポーツブランドは長いこと、靴ひもをピンク色にするなど『フェミニン』なカラーリングなどを通じて、女性を引き付けようとしてきたが、実際に女性が求めているのは男性が欲しがるものとまったく同じ商品だ。当店では今後しばらく、女性を視野に入れて商品を宣伝するイノベーティブな方法に取り組んでいくつもりだ」 (c)AFP/Catherine TRIOMPHE