【12月15日 AFP】フランス東部ストラスブールのクリスマス市で4人が殺害された銃乱射事件で、警察が実行犯を射殺してから一夜明けた14日、同国のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が現地を訪問した。警察は、共犯者の有無について捜査を進めている。

 マクロン大統領は、市中心部のクレベール(Kleber)広場を訪れ、兵士たちが同国国歌「ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)」を歌う中、仮設の献花台となっているモニュメントに白いバラを手向けた。モニュメントには、たくさんの花やろうそく、メッセージなどが供えられている。

 ベルギー・ブリュッセルで欧州連合(EU)首脳会議に出席してから対ドイツ国境に近いストラスブールを訪れたマクロン大統領は、「全国民がストラスブール市民と共にある。今夜はこのことを伝えたかった」と述べた。

 同市の追悼式典には多数の人々が出席し、そのうちの一人、アネットさん(80)は、「もうこの世にいない人たちのために祈りに来た」と語った。14日には有名なクリスマス市も再開され、市内は少しずつ平穏を取り戻しつつある。

 軽犯罪者からイスラム過激派に転向したシェリフ・シェカット(Cherif Chekatt)容疑者(29)は11日、市内で行われていたクリスマス市を襲撃し、4人を殺害した。

 死亡したのは、休暇を利用して妻とストラスブールを訪れていたタイ人観光客の男性と、約20年前に難民としてフランスにやって来たアフガニスタン人、欧州議会の取材のために同市内に滞在していたイタリア人記者、定年退職したばかりの地元フランス人男性だった。(c)AFP/Marie Julien and Herve Asquin, Hervé ASQUIN