【12月14日 AFP】フランス東部ストラスブールのクリスマス市で3人が殺害された銃乱射事件で、警察が実行犯を射殺してから一夜明けた14日、現場となったクリスマス市が再開された。事件については、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出している。

 11日夜、クリスマスの買い物を楽しむ人々が銃撃された。警察がシェリフ・シェカット(Cherif Chekatt)容疑者を2日間にわたって追跡し、13日夜になって、同容疑者が最後に目撃されていた地区を巡回中に同容疑者を発見し、射殺した。

 クリスマス市は14日午前11時(日本時間午後7時)に再開され、それを前に市内に設置された大きなツリーに事件後初めて明かりがともされた。

 クリスマス市は以前からイスラム過激派の主な標的となっており、厳重な厳戒態勢が敷かれていた。シェカット容疑者がどのように警備をかいくぐったのかをめぐり、疑問が残っている。

 国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されているストラスブール中心部は川に囲まれており、クリスマス市が立つ同区域内につながる橋の検問所では、警官や警備員、兵士約500人が出て通行規制を行っている。

 ただ拳銃と刃物を所持していたシェカット容疑者が警備の目を逃れたことを受け、多くの住民が不安を抱いている。同氏中心部で働く女性(38)は、「厚手の上着を着て、かばんの底に物を入れておく。そうすれば何だって持ち込める」と指摘した。(c)AFP/Hervé ASQUIN / Marie JULIEN