【12月11日 AFP】米政府は10日、人権侵害を理由に北朝鮮の高官3人に制裁を科すことを発表した。対象には、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の右腕とされる崔竜海(チェ・リョンヘ、Choe Ryong-Hae)党副委員長も含まれる。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が北朝鮮政府に非核化合意への取り組みを促す一方、財務省は、人権侵害に制裁を科すことを求める2016年の米国法に基づき、北朝鮮国民への「非難されるべき扱い」に対して措置を取ると表明した。

 制裁は国連(UN)が定めた「世界人権デー(Human Rights Day)」に発表されたもので、対象の3人が米国内に保有する資産の凍結や、米国を基盤とする3人との資金決済の禁止といった内容が含まれる。

 北朝鮮は世界でもとりわけ閉鎖的な国家であり、こうした制約の直接の影響は高官らにほとんど及ばない可能性もある。だが、北朝鮮が米国からより広範な支持を得ることを模索する中、今回の制裁により明確な象徴的影響が生じるとみられる。(c)AFP