【12月4日 AFP】サッカークロアチア代表のルカ・モドリッチ(Luka Modric)が汚職事件の裁判で偽証したとする疑惑について、同国ザグレブの裁判所は3日、モドリッチが「偽証の罪を犯した十分な証拠はない」として起訴内容を退けた。

 2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)で母国をファイナルに導いたモドリッチは同日、仏パリで行われた同国のサッカー専門誌「フランス・フットボール(France Football)」によるバロンドール(Ballon d'Or)の授賞式で受賞の瞬間を待っていたが、その間に疑惑の審理は終了となった。

 クロアチアはW杯決勝でフランスに敗れたものの、その歴史的快進撃によって国中が喜びに沸き、サッカーをめぐる汚職やその他の問題による苦痛が一時的に鎮静化していた。

 2012年にスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に加入した33歳のモドリッチは、古巣ディナモ・ザグレブ(Dinamo Zagreb)のズドラフコ・マミッチ(Zdravko Mamic)元会長が起こした汚職事件に関する昨年6月の裁判で、2008年にディナモからイングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に加入した際の詳細を偽証したとして、今年3月に検察から告訴されていた。

 マミッチ元会長は兄弟や他2人とともに、職権乱用と現金1500万ユーロ(約18億7000万円、当時)及び資産150万ユーロ(約1億9000万円、当時)の収賄で有罪となり、6月に禁錮6年6月を言い渡された。検察の主張によれば、問題の金銭はモドリッチの移籍に関連した架空契約で着服されたものとされていた。(c)AFP