【11月28日 AFP】ファンの暴動により2回にわたって延期されたリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2018)決勝第2戦のリーベル・プレート(River Plate)対ボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)が、12月8日、あるいは9日にアルゼンチン国外で行われることが発表された。一方でリーベルの失格を主張するボカの会長は、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えを起こすなどの措置を取る構えを見せている。

 ブエノスアイレスで激しいライバル関係を築いている両チームの決勝は、もともと第2戦が24日に行われる予定だったが、スタジアムへ向かう途中のボカのチームバスにリーベルのファンが投石などを行い、割れたガラスで選手が負傷し、煙を吸い込むなどの影響が出たため翌日に順延となった。

 その日程について、大会を主催する南米サッカー連盟(CONMEBOL)と両クラブの会長が27日にパラグアイのアスンシオンにある連盟本部で話し合いを行い、「12月8日または9日にアルゼンチン国外で」開催することが発表された。場所はまだ決まっていない。

 CONMEBOLは「暴力によって選手や関係者、ファンが危険にさらされる恐れがあり、(アルゼンチンでの)決勝は賢明ではない」と述べた。連盟のアレハンドロ・ドミンゲス(Alejandro Dominguez)会長も、報道陣に「アルゼンチンでやるのは無理だ」と話した。

 しかし、ボカのダニエル・アンヘリチ(Daniel Angelici)会長は自チームの優勝扱いにすることを求めており、「第2戦をやるつもりはない」と話し、意見を通すために「手を尽くす」と宣言した。

 今回の試合は、普段は「スーペルクラシコ」と呼ばれるアルゼンチンサッカー最大の名門同士の激突で、さらには国内のファンの人気を二分する両チームが大陸王者の座をかけて争うということもあって、いくつかの場所が開催に興味を示している。

 26日には、20世紀初頭に住民がアルゼンチンへ移住し、同国とゆかりの深いイタリアのジェノバ(Genoa)が開催に名乗りを挙げ、翌日にはブラジルのベロオリゾンテ(Belo Horizonte)で、アトレチコ・ミネイロ(Clube Atletico Mineiro)のホームスタジアムの管理団体が開催を打診。アスンシオンで開催される可能性もある。

 ボカの本拠地で行われた第1戦は2-2の引き分けに終わっており、勝負がどちらに転ぶかはまったく分からない状況になっている。(c)AFP