【11月26日 AFP】オーストラリアの病院で今月上旬に分離手術を受けたブータンの結合双生児が26日、退院した。担当の医師らによると、手術後の2人は目覚ましい回復を見せているという。

 胴体が結合し肝臓を共有していた1歳3か月の双子の女児、ニマ(Nima)ちゃんとダワ(Dawa)ちゃんは今月9日、豪メルボルンの王立小児病院(Royal Children's Hospital)で6時間にわたる分離手術を受けた。ニマちゃんとダワちゃんの名前はそれぞれブータンの言葉で「太陽」と「月」を意味するという。

 主任執刀医のジョー・クラメリ(Joe Crameri)医師によると、2人は分離手術直後は「非常に不安げ」だったが、お互い徐々に自信を得て、自立心も芽生えているという。また、幼児向け音楽グループの歌真似をするなど「おしゃま」な面も見せているという。

 現在2人は自分で起き上がる練習をしているが、クラメリ医師によると次の回復段階は一人でバランスを保って立つことができるだけの力を付けることだという。

 ニマちゃんとダワちゃんは今後、2人のオーストラリア入りを援助した豪慈善団体チルドレン・ファースト基金(Children First Foundation)の静養施設があるメルボルン北方の街へ母親と一緒に向かう。ブータンへの帰国日程は未定だという。(c)AFP