【11月11日 AFP】オーストラリアの病院で分離手術を受けたブータンの結合双生児について、二人とも容体は安定し、同じベッドで順調に回復している事が分かった。当局が明らかにした。

 1歳3か月の双子であるニマ(Nima)ちゃんとダワ(Dawa)ちゃんは、オーストラリアの慈善団体の支援を受け、母親と共に1か月前に同国に到着。だが手術は、二人が手術に耐え得る十分な栄養状態になるまで延期されていた。

 医療スタッフ20人超のチームによる手術は9日に行われ、6時間に及んだ。医師らは、回復が軌道に乗るかどうかは術後24~48時間が決定的に重要と述べていた。

 メルボルンの王立小児病院(Royal Children's Hospital)の広報担当者は10日、二人の容体は安定しており、病室で快方に向かっていると発表。

 また現地紙ヘラルド・サン(Herald Sun)によると、二人は手術後、別々のベッドに寝かされていたが、目覚めるとお互いに手を伸ばしていた。そこで同じベッドに寝かせることに決まったという。

 一家の渡豪資金を調達したチルドレン・ファースト基金(CFF)のエリザベス・ロッジ(Elizabeth Lodge)代表は、二人の健康な姿を目にして感動したと話した。

 ロッジ氏はヘラルド・サンに対し、「ニマちゃんはこれまでできなかったあおむけ姿で横たわっていたが、ダワちゃんを捜して手を伸ばした……ダワちゃんはまだニマちゃんに脚を絡ませていた」と説明。

「二人とも落ち着かない時はお互いに手を伸ばし合っている。それぞれがそうしている」「二人が手を伸ばし合うのを見るのは、本当に心温まる」と述べた。(c)AFP