■非白人女性の躍進

 白人以外の女性の活躍も目立った。コネティカット州とマサチューセッツ州では黒人女性が初当選した。

 また、共和党の牙城であるテキサス州では、民主党のヒスパニック系女性2人が初めて選ばれた。ミネソタ州で出馬・当選を果たしたオマル氏は、子どもの頃、内戦が続くソマリアを逃れ、渡米した難民だった。

 アイオワ州、メイン州、サウスダコタ州、米領グアム島でも、初の女性知事が誕生した。ミシガン州とカンザス州では、民主党の女性が、共和党の現職男性議員に勝利した。

 だが、女性議員が増えることで何が変わるのだろうか?

■女性の声を代弁

 女性が増えることで、女性の声がこれまで以上に代弁されると言える。女性議員は男性議員に比べ、女性の健康や家族の問題について取り上げる傾向があるとの調査結果も出ている。

 ミシガン州知事に当選したグレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer)氏は、米CNNのインタビューに対し、「ミシガン州では、ヘルスケアときれいな飲み水、つまりインフラが必要。こうした問題を有権者は認識してしていたし、解決する知事が必要だった」と勝因を分析した。

 女性がより「仕事熱心」だとするデータもある。スタンフォード大学(Stanford University)とシカゴ大学(University of Chicago)による2010年の研究では、女性議員が毎年、男性に比べ4900万ドル(約55億6000万円)多くの利益を自身の選挙区にもたらすことが分かったという。

 ピュー研究所(Pew Institute)の2015年の報告書によると、米国の女性議員の数は「高所得」国49か国中33位にとどまった。より範囲を広げて137か国を対象とした場合では83位だった。(c)AFP/ Jennie MATTHEW