【11月7日 東方新報】安倍晋三(Shizo Abe)首相が10月25日から27日にかけて行った中国訪問は、日本の商工界のトップ500人が随行するなどその強大な陣容は外界の注目するところとなった。安倍首相は今回の訪問により両国関係を新たな段階に引き上げ、経済と貿易の協力関係は日中関係を形作る重要な構成要素となる。

 安倍首相の今回の訪中は、日本が新たにアジアに引き返す信号と見られている。鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)元首相が執政時期に、「東アジア共同体構想」を打ち出し、日本は中国、韓国などの東アジア諸国と共に「東アジア自由貿易エリア」を構築するとした、鳩山氏が退任後、この計画は棚上げとなった。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の交渉開始後、日本経済と外交の方向は完全に米国の方へ転換した。この数年、日本はアジアの隣国に対し、アジア自由貿易システムの構築に参加する意思を表明してきた。昨年5月に北京で開催された「一帯一路(One Belt One Road)」国際協力フォーラムに出席した自民党の二階俊博(Toshihiro Nikai)幹事長は安倍首相の親書を手渡した。安倍首相は親書の中で日本は「一帯一路」の建設の中で中国と提携を強化する希望を伝えた。

 日本の経済と外交の重心をアジアに方向転換する背景には、アジアの国々との協力関係の拡大により、トランプ政府の貿易保護主義によりもたらされるマイナスの影響を挽回したいとの思惑があろう。また、日本企業がアジアで活躍できる場所を拡大し、貿易戦争により世界規模で貿易の成長が落ちている状況で、日本のサプライチェーンと貿易網を強化してきたいという思いもあろう。中国は、この数年来、アジアにおける経済協力の提唱者と推進者の役割を担ってきており、日本がアジアの経済・貿易システムの大きな流れに入るためには、中国との経済協力関係を強化しないわけにはいかなかったのだ。

 今回の安倍首相の訪中は、経済と貿易の協力が重要議案の一つで、「一帯一路」の協力、日中韓自由貿易エリア、エリア内全面的経済パートナーシップ協定の議案、技術創新と知財権対話なども含まれた。これらの領域における協力強化は、日中両国及びアジア経済開発の協力にメリットをもたらすほか、より重要な点は、アジアの貿易自由化の成果を強化することができる点だ。

「第三国市場」の共同開発は、日中経済貿易協力の新しいポイントだ。中国と日本はいずれもエリア内の経済協力システムの構築を加速化することを望んでおり、アジアの新興国も協力を得ることを強く望んでいる。最近、アルゼンチン、トルコなどの新興国で連続して金融危機が発生し、アジアの新興国もその影響を受けた。これらの国々は早急にエリア内国家との経済連携を強化する必要に迫られている。

 日中両国が協力して「第三国市場」を開発するキーポイントは二つある。一つ目はそれぞれの優位性を十分に発揮し、中国の生産能力の優位性と日本の技術的優位性と新興国の市場の優位性を有効に結合させ「1+1+1イコール3以上」の効果を挙げること。二つ目は、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、アジア開発銀行(ADB)などの機構が、エリア内協力開発の過程で調整と補完機能を発揮し、足並みを揃え、アジア経済と世界経済の成長のために力を発揮することだ。(c)東方新報/AFPBB News