【10月30日 AFP】世界自然保護基金(WWF)は30日に公表した報告書で、1970年から2014年までに、人間の活動によって魚類、鳥類、両生類、爬虫類、哺乳類などの脊椎動物の個体数が60%減少したことを明らかにした。人間のとどまるところを知らない消費行動が地球上の野生生物を大量に殺し、絶滅の淵に追いやっていると警鐘を鳴らしている。

 WWFは4000を超える種の1万6700の個体群を対象に地球規模の調査を実施し、報告書「生きている地球(Living Planet)」の2018年版にまとめた。

 今回の調査によると、淡水動物は44年間で個体数が80%も激減していた。地域別にみると中南米での減少が最も深刻で、90%近く減っていた。

 また、種の消滅率もほんの数千年前に比べ100~1000倍高くなっているという。

 WWFのマルコ・ランベルティーニ(Marco Lambertini)事務局長はAFPに「状況は非常に深刻で、悪化の一途をたどっている」と指摘。「唯一の良いニュースは、何が起こっているかを私たちが正確に把握しているということだけだ」と述べた。(c)AFP