【10月26日 AFP】東アフリカのエチオピアで25日、国家史上初めて女性が大統領に任命された。エチオピア政府は先週の内閣改造で、閣僚の半数に女性を起用したばかり。

 エチオピア議会は全会一致で、外交官として経験豊かなサヘレウォルク・ゼウデ(Sahle-Work Zewde)国連アフリカ連合事務所(UNOAU)代表(68)を大統領に選出した。ムラトゥ・テショメ(Mulatu Teshome)前大統領は、不透明な状況下で辞職している。

 サヘレウォルク氏は首都アディスアベバ生まれ。フランスの大学に留学し、エチオピアの公用語アムハラ語のほか英語とフランス語が堪能だ。フランス、ジブチ、セネガル、東アフリカ地域の経済共同体「政府間開発機構(IGAD)」のエチオピア大使を歴任するなど外交畑でキャリアを積んできた。

 サヘレウォルク氏は大統領の任期6年を2期務めるとみられる。

 アフリカ第2の人口を誇るエチオピアでは政治の実権は首相にあり、大統領は式典への出席など儀礼的な役目を担うにとどまるが、サヘレウォルク氏の大統領就任は極めて象徴的で、社会的な影響は大きい。(c)AFP