■懐疑

 サウジ政府による20日の発表を受け、英仏独はサウジ政府がカショギ氏殺害の真相を明らかにし、その説明に対する「信頼できる」事実の裏付けを求めた。またトランプ大統領は、サウジ政府が殺害について嘘をついたとして批判した。

 22日、イエニ・シャファク紙は、イスタンブールに派遣された警護隊関係者の一人が、カショギ氏殺害後にサルマン皇太子の事務所長に「4回」電話をかけていたと報じた。

■危機にあるサウジアラビア

 23日、ハリド・ビン・アブドルアジズ・ファリハ(Khalid bin Abdulaziz al-Falih)エネルギー産業鉱物資源相は、出席した国際経済フォーラムでのスピーチで、サウジアラビアはカショギ氏殺害事件で国際的な批判にさらされ、「危機」的状況にあると発言した。事件を受け、政財界の指導者らが相次いでフォーラムへの欠席を表明していた。

■トルコ大統領、殺害は「計画されていた」

 23日、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、首都アンカラで国会議員らを前に演説し、18人のサウジ人容疑者の裁判をイスタンブールで行うよう要求。「事件に関与した全員」が処罰を受けなければならないと述べた。

 エルドアン大統領は、殺害計画が事件数日前にはすでに練られていたとの考えを示し、命令を下した人物を突き止める必要があると述べた。また事件は「政治的殺人」だとした。

■ペンス米副大統領「国益」を強調

 23日、マイク・ペンス(Mike Pence)米副大統領は、サウジ政府から回答を「要求する」との強い姿勢を見せ、また今後の対応については、米国民の価値観と国益に基づき、トランプ氏が判断すると述べた。

■G7は説明不足を指摘

 23日、先進7か国(G7)は外相声明で、サウジの公式説明が「多くの疑問に答えていない」と指摘した。(c)AFP