【9月27日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は26日、国連総会(UN General Assembly)で一般討論演説に臨んだ。文氏は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が国際社会からの孤立脱却に向けて「新たな決断」をしたと評価。各国に対して、その決断に前向きに応じ、北朝鮮が非核化への道筋を歩むことを後押しするよう訴えた。

 文氏はこれまでに首脳会談を3回行った正恩氏について、朝鮮半島の「政治の流れを変えた」と称賛。「北朝鮮は長期にわたり孤立していた状況を自らの決断で脱却し、国際社会との対話を再開した」と述べた。

 その上で「今度は、国際社会が北朝鮮の新たな決断と努力に対して、前向きに応じていくべき番だ」と呼び掛けた。

 文氏は北朝鮮の核問題に関して、制裁を徐々に緩和することと引き換えに、北朝鮮に核兵器や弾道ミサイルを放棄させる段階的なアプローチを提唱している。だが米国や日本は、制裁解除はあくまでも北朝鮮による完全な核廃棄が先だとする立場を崩していない。

 文氏は「金委員長が非核化の約束で正しい決断をしたと確信できるようにしなくてはならない」と述べ、国際社会に対して正恩氏にそうした姿勢を見せるべきだとの考えを示した。(c)AFP