【9月27日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領により最高裁判事に指名されたブレット・カバノー(Brett Kavanaugh)氏(53)が過去にわいせつ行為に及んだ疑惑が浮上した問題で、新たな女性が26日、衝撃的な告発を行った。女性は、同氏によるわいせつ行為を目撃したほか、1980年代初めに同氏の出席したパーティーで集団レイプの被害に遭ったと訴えている。

 新たに名乗りを上げたのはジュリー・スウェトニック(Julie Swetnick)さん。弁護士のマイケル・アベナッティ(Michael Avenatti)氏は、カバノー氏の指名承認に関する公聴会を行う上院司法委員会(Senate Judiciary Committee)にスウェトニックさんの訴えを出し、連邦捜査局(FBI)による捜査を求めた。

 カバノー氏の性的暴行疑惑をめぐっては、別の女性が27日に開かれる上院司法委員会の公聴会で証言を行うことになっている。指名承認の投票は28日に予定されているが、新たな疑惑の浮上で、既に混迷に陥っている承認手続きが頓挫する可能性も出てきた。

 アベナッティ氏が公表した宣誓陳述書によると、1980年代初めにメリーランド州の高校に通っていたスウェトニックさんは同じく高校生だったカバノー氏が出席していたパーティーに10回以上参加したと説明。カバノー氏がパーティーで「不快な酔っ払い」のように振る舞い、「合意なしに女子の体をなで、つかむ」場面を目撃したという。

 さらにスウェトニックさんはカバノー氏も参加した1982年ごろのパーティーで、薬を飲まされ集団レイプされたとも主張。一方で、自身の集団レイプにカバノー氏が関与したり、その事実を認識したりしていたとは主張しなかったものの、カバノー氏が仲間の男子生徒らと共に、他の少女の集団レイプ行為に加担していたと述べている。

 カバノー氏はホワイトハウス(White House)を通じて出した声明で、スウェトニックさんの主張を全面的に否定。米の人気SFテレビ番組に言及し「これはばかげており、『トワイライト・ゾーン(The Twilight Zone)』からのもの」とし、「私はこの人物を知らず、このようなことは決して起こっていない」と言明した。(c)AFP/Chris Lefkow