「性暴力告発なぜ今?」 疑惑の判事候補擁護するトランプ氏に#MeToo拍車
このニュースをシェア
【9月25日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、最高裁判事に指名したブレット・カバノー(Brett Kavanaugh)氏(53)から性的暴行を受けたと告発する女性が現れると、なぜもっと前に名乗り出なかったのか、と相手の女性の意図に疑問を投げ掛ける姿勢を見せた。
トランプ氏の考えでは、告発したクリスティン・ブレイジー・フォード(Christine Blasey Ford)さんの話が真実だとすれば、被害に遭ったとされる1980年代に告発していたはずだというのだ。フォードさんは、当時行われた高校のパーティーで、カバノー氏に体を押さえ付けられ、悲鳴が聞こえないように口をふさがれた上で服を脱がされそうになったと主張している。
このトランプ氏の言葉に対し、同じ共和党の女性議員らを含め、多数の一般女性からも「ばかげている」と非難の声が上がった。ネット上には、こうした女性たちが自身の心の傷について語ったハッシュタグ「#WhyIDidntReport(なぜ私が通報しなかったか)」付きの書き込みがあふれ、このハッシュタグはトレンドトピックにもなった。
米ミシガン州知事に立候補しているグレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer)氏は、「私は18歳」で「怖かった」ため、「他人の暴力的犯罪行為で自分という人間を特徴付けられたくなかった」と、ツイッター(Twitter)に同ハッシュタグ付きで投稿している。
米司法省による2016年の統計によると、性的暴行を受けたと主張する被害者の77.1%は、その件について警察に通報していない。
米最大の反性暴力団体「RAINN」が実施した2005~2010年の暴行被害の申告に関する調査では、被害を警察に通報しなかった理由として、被害者の20%が「報復される不安」を挙げている。また同2%は、警察は何もしてくれないと思ったからと説明している。