【9月26日 AFP】次期在韓米軍司令官に指名されたロバート・エイブラムス(Robert Abrams)陸軍大将は25日、指名承認に向けた上院軍事委員会の公聴会に出席し、今年の夏に米韓両国が複数の合同軍事演習を中止したことで「在韓米軍、米韓連合軍の即応能力は確かに低下した」と証言した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はシンガポールで今年6月に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長と行った首脳会談で、朝鮮半島(Korean Peninsula)の緊張緩和に向けた措置として米韓合同演習の中止に同意。

 米国はその後、8月に予定されていた大規模な米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(Ulchi Freedom Guardian)」を含む「選択された」軍事演習の中止を発表した。

 エイブラムス氏は公聴会で、引き続き演習が中止されれば「連合軍の即応能力と相互運用性」がさらに低下する危険があるとも指摘。小規模の演習によって影響を最小限にとどめることに取り組んでいると説明した。

 ジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官は8月、軍事演習の中止措置を終了すると表明したが、後に「決定は何も下されていない」と発言を後退させた。(c)AFP