【9月18日 AFP】米電気自動車(EV)メーカー、テスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)が、タイの洞窟で少年らの救出に貢献した英国人ダイバーを小児性愛者などと罵倒した問題で、このダイバーが17日、名誉を毀損(きそん)されたとして、マスクCEOを相手取って米ロサンゼルスで訴訟を起こした。

 提訴したのはバーノン・アンズワース(Vernon Unsworth)さん。訴状などによると、自身の評判に対する「世界規模の損害」に対する賠償のほか、マスク氏がさらに中傷的な発言をしないことも求めている。さらに英ロンドンでも訴訟を準備している。

 マスク氏は7月、洞窟に閉じ込められた少年らを救出するためミニ潜水艦の活用を提案したが、アンズワースさんは「売名行為」だと一蹴。これに反発したマスク氏はツイッター(Twitter)で、アンズワースさんを「小児性愛男」などと呼んでいた。

 マスク氏はその後発言を謝罪したが、発言には批判が集まり、マスク氏の経営者としての能力に懸念が高まった。

 マスク氏は8月、米メディアのバズフィード(BuzzFeed)宛ての電子メールで、アンズワースさんが12歳の少女と結婚し、性目的の児童売買に関わっている「児童への性的暴行者」と非難し、2人の対立が再燃していた。

 アンズワースさんは訴状の中で、マスク氏は「現実の害意、すなわちその発言が虚偽であることを知っていながら、あるいは真実か虚偽かについて無思慮にも全く無関心でありながら」虚偽の発言を繰り返したと主張している。(c)AFP